しかし保険外治療の場合、保険機関から支払いはされない

医師の仕事は人を救うこと。たとえ保険医療で禁じられていても。

この記載は当然といえば当然です。では肝臓や腎臓障害の患者には何を投与すればよいのでしょうか。投与するクスリはありません。まるで禅問答です。慢性関節リウマチの患者は、関節の痛みのため消炎鎮痛剤の内服は必須です。そして、患者の3割が副作用による胃炎や胃潰瘍を合併しているのが現状です。このことから慢性関節リウマチの患者に消炎鎮痛剤を処方する時には、胃薬も一緒に処方するのは当然ですが、「胃潰瘍の患者に消炎鎮痛剤は禁忌」の項目を鬼の首でも取ったように組合側は指摘してくるのです。

このような杓子定規の言いがかりに医療機関はじっと耐えているのです。医師の使命は人の命を守ることですから、保険医療で禁止されていることでも必要な治療はやらなければいけません。ここに医師としてのジレンマが生じてきます。医師としての裁量権は認めても、支払いは拒否するのです。現在の医療費の支払い拒否は一から3%ですが、これは1から3%が保険外治療であることを意味しているのではありません。

この数倍以上が拒否の対象になるのですが、保険組合が黙認しているにすぎません。保険組合はこの金銭のタヅナをうまく使い分けているのです。この保険医療の矛盾をよく表わしているのが最新医療になります。最新医療は前例がないので保険では認められていません。メソトレキサートは慢性関節リウマチの治療薬として世界的に第一選択薬です。しかし日本では厚生省が保険医療として認めていないので、保険適用外になっています。ヘリコバクターピロリーが胃潰瘍の原因として新聞紙上で取り上げられていますが、どれほど治療効果が優れていても、治療薬である抗生剤は当然保険の適用外なので支払い拒否、やってはいけない治療になります。
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